
家具を組み立てる時に、ネジがうまく入らない。いくら回しても空回りしてしまう…
家具を組み立てる時に、こんな経験ありませんか?
ネジが入らない原因として考えられるのは、板とネジ穴がズレている場合か、リセスの溝が潰れてしまっている場合です。
ネジがうまく入らないと、もちろん完成には辿り着けません。そのくらいネジ締めは、家具を組み立てる上で大切な作業になります。
とは言っても、勝手がわからない初心者には、ネジに関する失敗やトラブルはありがちです。
私も「固いけどこれが普通なのかな?もっと力を入れれば入るかな?」と、初めて家具を組み立てる時は、加減が分からずよくネジ締めを失敗しました。笑
そのため今回は、ネジに関する失敗やトラブルの原因、その対処法を調べてみたので紹介しますね!
家具の組み立てでネジが入らない原因

先ほどもお伝えしましたが、ネジが入らないよくある原因は、板とネジ穴がズレてしまっている場合や、リセスが潰れてしまっている場合です。
どういう状況か知識がないとパッとしませんよね。わからない単語もあると思うので、まずは単語について少し説明します。
上の「リセス」とはネジの頭部の凹みのことです(図1参照)。十字や六角形のものをよく目にしますよね。

「ネジ穴」は、ネジが入りやすように、ネジを入れる物の表面に開けられた穴のことを指します。
他にも、ネジが入らない原因は下記のように様々あります。
- 曲がっている
- 使用するネジを間違っているかネジを使う場所が違う
- リセスよりドライバーが固い
- リセスが潰れている
- リセスよりドライバーが小さい
- ネジ穴が小さい
- 錆びている
それでは、ネジが入らない原因を1つずつ説明していきますね♪
曲がっている
ネジを締める時に、板に対して垂直ではなく、傾いた状態でネジを入れてしまうことです。
組立家具であらかじめ開けてもらっているネジ穴が、曲がっているということはまずないと思います。
ネジを締める時に、力を入れる方向を間違っている場合や、ネジ穴がずれてしまって斜めに入れざるを得なかった場合などが考えられますね。
使用するネジを間違えているかネジを使う場所が違う
付属されている説明書を読まずに家具を組み立ててしまうと、使用するネジを間違えることがあります。
組立家具にはあまりないとは思いますが、そもそも付属のネジが間違っているケースも考えられます。
家具の組み立ての前に、部品の確認をせず、間違いに気づかなかったということもあると思います。
リセスよりドライバーが硬い
金属同士の接点には相性があり、高品質なドライバーは、屈強すぎて力加減によってはリセスを潰してしまうことがあります。
補足になりますが、ネットで検索した時に、「ネジがなめる」という表現を目にしました。
これはネジ頭の溝を壊してしまうこと、つまりリセスを潰してしまうことを言います。
ドライバーは100円ショップで売られているものから、1本1万円近くするものもあります。ドライバーとネジの相性を把握するには、経験が必要なようです。
経験がない人は、やってみてネジがなめないか様子を見ながら対応していくしかないみたいです。
リセスが潰れている
上記でもお伝えしましたが、ネジがなめてしまうとドライバーが合わなくなり、ネジを回せなくなります。
ドライバーの太さを変えても、リセスの溝に引っかからないためネジを入れることが困難になります。
私も家具の組み立ての経験がない時は、ドライバーも正しく使えていない上に、力ずくでネジを入れようとして、よくリセスを潰していました…
リセスよりドライバーが小さい
これはドライバーの大きさの選択ミスです。
リセスよりドライバーが小さいと、当然リセスの溝にドライバーが引っかからないので、ネジを回すこともできません。
私もよくやってしまいます。ピッタリのサイズを選べたと思っても、実は違って全然回らないなんてことも…。
ドライバーの大きさが合っているのか、しっかり確認してから使用しましょう!
ネジ穴が小さい
DIYなど自分で一から家具を作ったり、修繕したりする場合には、予めネジを入れる面にネジ穴を開けると、ネジが入りやすいです。
また、ネジ穴を開けることで、木材に負担がかかり亀裂が入るというトラブルも防ぐことができますよ。
組立家具の場合はネジ穴が予め開けられていると思います。きり穴程度の穴やネジ溝が掘ってある穴、木だぼの穴など穴の大きさも色々です。
ネジ溝が掘ってある穴や木だぼの穴は大きいので、それでネジが入らないのは、接続する板のズレが原因です。
一方のきり穴は、小さい穴ですがメーカーの設計通りに作られています。
いくらネジを回しても奥まで入らないという場合は、そもそも手動で締めることを前提としたネジではない可能性があります。
素材がスチールやステンレスなどの金属でネジが入らない時は、板のズレや使用するネジの間違いが考えられます。
これらを改善して、それでも入らない時はネジ穴が小さい可能性があるので、メーカーに問い合わせてみてもいいかも知れませんね。
錆びている
ネジが錆びていると、締める時はかなり固く、入りにくくなります。ネジだけでなくネジ穴が錆びている場合も同様です。
組立家具の場合はほとんどないと思いますが、DIYをするときなどは注意が必要です。
家具の組み立てでネジが固い原因

組立家具でネジが固い場合は、ネジが真っ直ぐに入っていないことや、板とネジ穴がずれていることが考えられます。
それ以外にも、組み立てているのあなたの力が足りていないのかもしれません。
ネジは回す力と押す力が必要です。そもそも、手動で入れることを前提とされておらず、他の工具が必要な場合もあります。
また、引越しなどで一度解体してから家具を組み立てる時や、DIYをする時など、古くなった家具のネジが固くて抜けなくなったことはありませんか?
古い家具のネジが固いのは、錆びつきや塗料が付いて固まっていることが原因です。
固いネジを無理にまわそうとしてしまうと、ネジが舐めてしまいます。
そうなると余計に抜くのが難しくなるので、固くて抜けないときに力づくでネジを回そうとするのはやめましょう!
次の見出しで家具を組み立てる時の失敗とその対処法を紹介します!
ネジが固くて入らない時の対処法も詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてくださいね♪
家具の組み立ての失敗とその対処法

家具を組み立てる時によくある失敗を、下のリストに挙げてみました。
今回は前の見出しでネジトラブルについて紹介させてもらったので、ネジに関する失敗について重点的に解説しようと思います♪
- 物品を破損してしまう
- ネジを最初からきつく締めてしまう
- 使用する物品や順番を間違える
- 部屋を傷つけてしまう
物品の破損でよくあるのが、ネジに関連した破損です。
上記の失敗2・3が原因でネジが入らなくなり、無理矢理に入れようして、ネジがなめたりネジ穴がダメになったりして、物品の破損が生じます。
また、DIYなどで古い家具に手を入れようとして、固くなってしまったネジを無理矢理に抜こうとして、ネジがなめてしまう失敗もあります。
そういった、ネジが入らない時やネジがなめてしまった時、ネジが固い時の対処法を解説します!
ネジが入らない時
ネジが入らない原因は、目次の1で紹介しましたが、そもそもがよく説明書を読んでいないことに起因しています。
家具を組み立てる前に、説明書をよく読み、正しい物品が揃っているか、どこでどの部品を使うのかなどを確認していれば、失敗3は防げます。
また、どのメーカーでも組立家具の説明書の注意事項に「ネジを最初からきつく締めない」と記載されています。
これは、板とネジ穴がずれてしまい、ネジが入らなくなることがあるから注意喚起してくれているのです。
失敗なく、誰もが家具を組み立てられるように説明書が入っているので、組み立ての前にまずは説明書をしっかり読みましょう!
ネジがなめてしまった時
ドライバーを奥まで入れずに浅い位置で回してしまったり、垂直でなく傾いた状態で回したりすることでネジがなめてしまいます。
「ドライバーをリセスの奥まで差し込み、垂直に力をかけて押し込む」これが正しいドライバーの使い方です。
まずは、ドライバーを正しく使うことを心がけましょう!
また、組立家具の場合は、ネジがなめてしまわないようにするために、なるべく付属のドライバーを使用しましょう。
なめてしまいそうだなと思いながら、無理矢理に続けるのはNGです。その時点で他のドライバーに変更するようにしてください。
それでもネジがなめてしまった時は、以下のことを試してみてください。
〈ゴムを使用する〉
リセスの上にゴムをあて、その上からドライバーを使うと、ネジを回せるようになることがあります。
注意としては、細い輪ゴムだと回せない場合があるので、太い輪ゴムを使いましょう。
〈ペンチを使う〉
ラジオペンチを使って、ネジの頭部(図1参照)を掴み、回して外す方法もあります。
この方法は、ネジの頭が低すぎると、ラジオペンチで挟めず、ネジが回せないことがあります。
〈ドライバーをたたく〉
貫通ドライバーと呼ばれる、打撃可能なドライバーをリセスに垂直に当てて、ハンマーを使ってドライバーの持ち手側を軽くたたくようにします。
このようなドライバーをネジに当てた状態で衝撃を加えると、ネジが緩むことがあります。
通常のドライバーで打撃を加えると破損する可能性があるため、必ず貫通ドライバーを使用してください!
〈マイナスの溝を作る〉
金ノコや金ヤスリで削ったり、貫通のマイナスドライバーやタガネで叩いたりすることで、マイナスドライバー用の溝を作ることができます。
これは多少荒技ですが、リセスを復活させることで、ドライバーが使えるようになることもあります。
〈滑り止め液を使う〉
ネジがなめてしまった時のための、ネジの滑り止めも存在します。これを1、2滴垂らすだけでドライバーが回しやすくなります。
〈瞬間接着剤を使う〉
瞬間接着剤を使って、ネジとドライバーをくっつけて回すという手段もあります。
この方法は、ネジやドライバーに瞬間接着剤が残ってしまうことがあるので、ネジやドライバーを再利用しない場合しか使えません笑
〈ハンディルーターを使う〉
ハンディルーターは金属を削ることができる工具で、これもリセスを復活させて、ドライバーで回せるようにする方法です。
ただし、この方法はハンディルーターを使う技術が必要なので、使い慣れていない人には難しいかもしれません。
〈電動ドリルで削る〉
これは最後の手段になるのですが、どうしてもリセスを復活させることができない時に、電動ドリルでリセスを作る方法です。
難易度が高く、電動ドリルを使い慣れている人でないと難しいと思います。
ネジ穴がダメになってしまった時
木材の家具を組み立てるときに、ネジを入れる方向が曲がっているのに、無理矢理にねじ込んでしまうと、ネジ穴がダメになってしまうこともあります。
また、現在使用している家具のネジ穴が緩くなって、ネジの固定がガタついてしまっていることはありませんか?
これらの場合は、ねじパテを使用してみてください。やり方は簡単で、ねじパテを補修したいネジ穴に注入して、完全に固まるまで1日待つだけです。
補修したい穴が少ない場合は、ねじパテで対応できますが、補修したい穴が多い場合やネジ穴を埋めてしまいたい場合は「ウッドパテ」を使用しましょう。
ネジが固くて入らない時
前の見出しでもお伝えしましたが、組立家具でネジが固くて入らない原因は、板とネジ穴がずれている場合や組み立てる人の力が足りない場合です。
板とネジ穴がズレないようにするためには、ネジを最初からきつく締めないようにすることが大切です。
半分くらいまで締めておいて、最後にすべてのネジをきつく締めていくようにしましょう。
組み立てる人の力が足りない場合は、電動ドライバーを使用してみてください。
電動ドライバーを買うより安く解決したい場合は、ラチェットドライバーの使用をおすすめします。
ラチェットドライバーは組み立てだけでなく、家具を解体する時にも効果を発揮する優れものです♪1つ持っていても損はないと思います。
組立家具ではなく、DIYの時にネジが固く入らない場合は、木が硬いことが考えられます。
その場合は、予め呼び径(図1参照)より小さいネジ穴を開けましょう。こうすることで、木材への負担を減らすことができ、亀裂が入ることも防げます。
また、木材の途中でネジが入らないくなった場合も、一度ネジを抜いてからネジ穴を開け直すと入るようになると思います。
ネジが固く抜けない時
塗料がついていたり、錆びついたりして固くて外せないネジは、潤滑スプレーを使って外しましょう。
潤滑スプレーは「クレ556」が有名で、安価で手に入ります。
やり方は潤滑スプレーをネジと家具本体の間にスプレーして30分ほど放置した後に、再度ドライバーを使って回すだけです♪
これでも回らなければ、この手順を繰り返しましょう。
潤滑スプレーをして放置している間に、貫通ドライバーで叩いて衝撃を与え、緩めるのをアシストしてもいいと思います。
まとめ

- 家具を組み立てる時にネジが入らない主な原因は、板とネジ穴がズレていることや部品を間違えていること
- 家具を組み立てる時にネジが固いのは、板とネジ穴のずれや組み立てる人の力が足りていないことが考えられる
- 家具を組み立てる時によくある失敗は物品の破損で、中でもネジの破損は多い
- ネジが入らないトラブルを防ぐために、家具を組み立てる前に説明書をよく読むことが大切
- ネジがなめてしまった時や、ネジが固くて入らない時、固くて外せない時に、ネジを回す方法は存在する
ネジがなめてしまうトラブルはあるあるですよね。
ネジがなめてしまうと、修復できないのかと思っていましたが、輪ゴムを使って回せるようになるなんて、簡単すぎて驚きでした!!
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